星座カメラi-CANの稼働開始!

平成17〜18年度の計画で製作した星座カメラi-CAN第一号機が ヤーキス天文台(米国ウィスコンシン州)に設置され、星空 観察ができるようになりました!
2005年9月27日 熊本大学からファーストライト観測
まずは北の空から。北極星へカメラを向けると、小びしゃくと しても知られる「こぐま座」がきれいに写りました。ヤーキス 天文台の緯度は45度ですから、北極星の高度も同じになります。 それと比較して、空の方向によっては多少の障害物があること が分かります。地上風景との対比によって、星の見える方角や 動きを調べるには、むしろ(何もないよりは)適しているとも いえます。
 
北極星から真上にカメラを振り「カシオペア座」を捉えました。 この画面では、中央付近を真横にうっすらと天の川が横切って いるのが見えます。カメラをもう少しだけ下へ戻すと北極星が 同一視野に入り、その探し方を学ぶのに使うことができます。 画面左上の「緑色の光芒」は、CCDセンサーの読み出しトラン ジスターが発光しているもので、このカメラの最大の欠点です。
 
西の空に沈みかけた「はくちょう座・こと座」です。ここでも はくちょうの首を通る天の川を認めることができます。夏の 終わりを感じさせます。
 
最後に、東の空に昇る雄渾な冬の星座群を捉えました。そこに 加わった最も明るい天体は「火星」なのですが、その赤い色は 残念ながらあまりハッキリしません。そしてレンズの収差によ り、その左隣に見える「すばる」と同じくらいに星像が延びて しまっています(レンズのせいか、アクリルドームのせいかは 不明)。 総合評価として、「星座を観察するのには十二分の性能を持つ カメラができた」といえます。今後、安定度と操作のしやすさ (良いインターフェイスの開発)に力を注ぎます。
2005年10月13日 ファーストライト成功を祝って
ぶじに動き出した星座カメラi-CAN、その第一号機のファーストライト 成功を祝いました。実はまだメンバー全員が一堂に会したことはなく、 こうして過半数が集まったのも初めてのことでした。IT時代とはいえ、 直接に会っていろいろと話をすることは重要です。左から、奥野さん、 阪本さん、戎崎さん、佐藤、木村さん、松本さん(御茶ノ水の某所にて)