星座カメラi-CANの開発
〜i-CAN設置サイト〜
星座カメラi-CANの設置サイトは、次のように考えて選定しました。
- 日本が昼の時間に夜である場所
- インフラと維持管理に不安のない場所
- さまざまな緯度・経度をカバーすること
- 既設のガーナ天文台と連携すること
最初の年(平成17年度)には、下図に赤い字で示した各地に設置しよう
と計画しています。
ヤーキス、フロリダ、チリの三ヶ所はほぼ同じ経度(時差1時間程度)
に位置し、次のような特徴があります。
- ヤーキス天文台: ご存知の通り、世界最大の屈折望遠鏡が
ある場所です。日本の北海道くらいの緯度にあたります。
- フロリダ: 日本の沖縄くらいの緯度です。フロリダ大学は
木星電波の観測・研究を精力的に行っています。
- 南米チリ: ALMAと呼ばれる電波観測施設を建設中の場所
です。 唯一の南半球サイトになります。
最初の二ヶ所は「緯度による星の見え方の違い」や「日本の南北への
広がり」を学ぶのに好適です。チリからは、ふだん見ることのできない
星空を楽しむことができます。これら三ヶ所とガーナは5〜6時間の
時差がありますので、同じ星座がかたや頭上、かたや地平線近くに
見え、我々(地球)が星空に囲まれていることを実感できるはずです。
二年目(平成18年度)には、下図に赤い字で示した二ヶ所を増やそう
と計画しています。
ガーナとほぼ同じ経度で、異なる緯度帯をカバーしようという狙い
です。ロンドンについては、本当にその高緯度サイトが必要かまだ
検討中で、むしろ経度方向へ拡大する(カリフォルニアまたはハワイ)
可能性も残してあります。一年目に天文教育カリキュラムを合わせて
じっくりと練り上げ、そして最大の効果がもたらされるようなサイト
選定をしたいと考えています。